ケーススタディ

これは架空のシェル依頼者と架空のシェル描きとの間に起こったさまざまなケースについてレビューするものです。
シェル依頼者、シェル描き共に特定の人物を指すものではありません。
また、考え方を強制するものではありません。

ケース1
前提条件:依頼者と描き手は元々仲良しであり、描き手はゴーストの企画段階から関わっていた。
連絡方法:メッセンジャー、スカイプ等リアルタイムでやり取りできる手段による。

依頼者「10歳の女の子を描いてください。容姿については任せますが、10歳くらいとわかりやすいように。
描き手「ベースとなるサーフィスが出来ました。
依頼者「(しばしの絶句)言いにくいのですが、これは絵としていまいちなので描きなおしてください。
描き手「……新しいものが出来ました(若干キレ気味)
依頼者「今度は素晴らしいです! これで行きましょう。
描き手「では差分を作ります。できました。
依頼者「私は辞書を書きます。
描き手、依頼者共にしばしの歓談、ネタ出し。
いわゆる裏設定のようなしょうもない話を続ける。
描き手「サムネイルをつけておきます。
依頼者「どうもどうも。バルーンをつくりたいと思います。
描き手「では、こちらで用意します。どうぞ辞書を書いて下さい。
依頼者「それなら、バルーンが出来次第ゴーストを公開できるようにしましょう。

 結果:無事にゴーストは公開された。
 依頼者と描き手が仲良しだと非常に簡単、という一例。

ケース2
前提条件:依頼者と描き手は元々面識がない。それぞれ過去にゴーストを作り上げている。
連絡方法:メールとメッセンジャーの併用による。

描き手「このゴーストをお蔵入りにしてしまうのは勿体無いと思います。私に描かせてください。
依頼者「ではお願いします。
描き手「私が絵にする上で必要な条件を聞きます。年齢、色調、キャラクターの関係について教えてください。
依頼者「わかりました。それらはこうです。
描き手「ラフです。
依頼者「具体的に修正点を言います。
描き手「ではこれでどうでしょうか。
依頼者「良いと思います。
描き手「では順次そのようにやっていきます。

 結果:無事にゴーストは公開された。
    しかし、量の関係もありシェルが完成しきらないうちにゴーストは公開終了した。

 厳密には依頼ではない。
 良かった点:依頼者が描き手の裁量に多くを任せ、また、必要な情報を提供してくれた。
 悪かった点:期限を切らなかったため、完成までがグダグダになってしまった。

ケース3
前提条件:依頼者と描き手は元々面識がない。それぞれ過去にゴーストを作り上げている。
連絡方法:主としてメール。

依頼者「このようなゴーストを作ります。シェルの設定はこれこれです。
描き手「詳細な設定ありがとうございます。ラフはこれです。
依頼者「ここについて直してください。
描き手「直しました。
依頼者「ここについて直してください。
描き手「直しました。
依頼者「ここについて直してください。
描き手「直しました。
依頼者「追加が発生しました。
描き手「描きました。
依頼者「満足のいくものが出来ました。ありがとうございました。

 結果:無事にゴーストは公開された。

 純粋な依頼。
 良かった点:色々決まっていたので絵にするのは比較的楽だった。
 悪かった点:経過中、良かったところなどはなく修正点ばかりだと、まあ、萎える。
       また、追加については描き手に是か否か問うべきだった。

ケース4
前提条件:依頼者と描き手は元々面識がない。
連絡方法:主としてメール。

依頼者「私の正体は明かせませんが、以前ゴーストを作り上げた事はあります。
描き手「そうですか。
依頼者「量が多いのですがこれこれのシェルをお願いします。
描き手「こんなラフになります。
依頼者「ではこの調子でお願いします。
描き手「事情により少し間隔が空きます。
依頼者「構いません。
描き手「長くなりましたが終わりました。

 結果:シェルは完成したが、その後依頼者からの連絡はなかった。

 純粋な依頼。
 良かった点:色々決まっていたので絵にするのは比較的楽だった。
 悪かった点:量が多かったとはいえ期間が長くなってしまった。
       何の連絡もなく依頼者は音信不通となり、ゴーストは完成されなかった。
       というか、信頼関係が最初から構築できていない。

ケース5
前提条件:依頼者と描き手は殆ど面識がない。それぞれ過去にゴーストを作り上げている。
連絡方法:主としてメール。

依頼者「このようなゴーストを作ります。シェルに関しては基本的にお任せします。
描き手「では好きに描きます。ラフはこれです。
依頼者「素晴らしい! ではこれでお願いします。
描き手「他に必要なものはありますか?
依頼者「では、このようなものをお願いします。
描き手「任せてください。

 結果:シェルは完成したが、ゴーストは完成しなかった。

 純粋な依頼。
 良かった点:自由裁量によるところが大きく、ネタ合戦的になり非常に楽しい作業であった。
 悪かった点:残念ながらゴーストは完成しなかった。

ケース6
前提条件:依頼者と描き手は元々面識がない。依頼者はゴーストを作った経験がない。
連絡方法:主としてメール。

依頼者「こんなゴーストを作りたいと思っています。シェルはこんな感じです。差分は大量です。
描き手「じゃあ描いてみます。これです。
依頼者「やっぱりこっちを先にお願いします。
描き手「それを描きました。
依頼者「追加でこのようなものが必要になりました。
依頼者「早く連絡ください。(この間6時間。本当に。)
描き手「あなたとはやっていけません。
依頼者「どうしてですか、約束をたがえないでください!
描き手「わたしは描きません。
依頼者「描いてください! シェル未完成のままゴーストを作り、描き手が投げ出したと訴えます!

 結果:シェルもゴーストも完成しなかった。

 純粋な依頼?
 良かった点:描き手にとって教訓的な事例であった。
 悪かった点:依頼者の注文がしばしばブレており、常識的にも欠けるところがあった。

ケース7
前提条件:依頼者と描き手は仲良しであり、それぞれ過去にシェル・ゴーストとも作り上げている。
連絡方法:企画はリアルから始まり、主としてメール。

依頼者「こんな感じのゴーストを作ります!
描き手「シェル描きました!
依頼者「すてき! ところでこんなシェルがあるんです!
描き手「それでゴースト作ります!

 結果:どちらのゴーストも無事に完成、公開された。

 依頼者と描き手が仲良しだと非常に簡単、という一例その2。どちらも絵描きの場合。

ケース8
前提条件:依頼者と描き手は多少の面識がある。それぞれ過去にゴーストを作り上げている。
連絡方法:主としてメール。

依頼者「詳細な設定がありまして、このようなゴーストを作ります。量は割と多いです。
描き手「ラフが出来ました。
依頼者「ラフが出来たら追加してほしいものが出来ました。
描き手「えっ。
依頼者「すみません。
描き手「まあ、描きますけど。

 結果:多少の紆余曲折はあったが、無事に公開された。

 純粋な依頼。
 良かった点:依頼者が的確に自分の依頼内容について把握していた。
 悪かった点:増えることについて代償がなかった。
       例えばこれを増やす代わりにこれを諦めます、など。
       描き手はそれについて指摘すれば良かったかもしれない。

ケース9
前提条件:依頼者と描き手はきっと仲良しだと思う。それぞれ過去にゴーストを作り上げている。
連絡方法:主としてツイッター。

依頼者「とあるゴーストについて、これこれのサーフィスがほしいです。
描き手「ラフを描きました。
依頼者「すてきです、具体的にこうしてもらえると良いです。
描き手「遅くなりましたが、完成しました。
依頼者「ありがとうございました!
描き手「こちらこそありがとうございました。

結果:サーフィスは完成した。公開はこれから。

 純粋な依頼。
 良かった点:依頼者が自分のほしいものを完全に理解していた。
 悪かった点:依頼が立て込んでいて完成が遅くなった。ごめんなさい。

ケース10
前提条件:依頼者と描き手は元々面識がない。依頼者はゴーストを作った経験がない。
連絡方法:主としてメール。

依頼者「このようなゴーストを作りたいと思います。設定はこのような形で、サーフィスはこのようなものを考えています。
描き手「わかりました。ラフを送ります。あと聞きたい事はこれこれです。
依頼者「ラフのうち、これとこれがいいです。他にはこれこれです。
描き手「ほぼサーフィスの形にしてみました。
依頼者「ありがとうございます。これについて具体的にこのようにお願いします。
描き手「いかがでしょうか。
依頼者「OKです、ありがとうございます。それから、これを削ろうと思います。
描き手「わかりました。
(時間をかけて丁寧にやりとりできた) 描き手「長らくお待たせしましたが、これで最後になります。
依頼者「ありがとうございました。頑張ってゴーストを作ります。

 結果:サーフィスは完成した。公開はこれから。

 純粋な依頼。
 良かった点:とても丁寧にやり取りできた。リテイク等の指示が常に的確であった。
 悪かった点:いろいろあって完成が遅くなった。ごめんなさい。

ケース11
前提条件:依頼者と描き手はそこそこ面識がある。依頼者はゴーストを完成させたことがある。
連絡方法:ツイッター、メール、メッセンジャーなど。

依頼者「現時点での曖昧な設定と中身です。中華風でお願いします。
描き手「ラフです。
依頼者「中華風は抑え目でも構いません。
描き手「(構いませんってなんだよお前の指定だよ)はあ修正してみました。他こんな感じで。
依頼者「わーどれも素敵で選べません。
描き手「(選べないってどういうこっちゃい)はあ、趣味も合わないしやめましょうか?
依頼者「反省しました、続けたいです!
描き手「はあ。
 この間ちょっといろいろ(例:描き手が軽く暴言を吐かれるなど)ある 依頼者「やっぱり今回はやめます、反省しました、出直します。
描き手「はあ。
依頼者「ご迷惑おかけしました!
描き手「はあ(勝手に盛り上がるのは良いけどお前が私に描かせた案とラフは全部没ってことかい)。

 結果:シェルもゴーストも完成しなかった。

 概ね純粋な依頼。
 良かった点:依頼者が何かを反省できたようだ。
 悪かった点:描き手の心情をお察し。